「AIを入れたい」というご相談をいただくとき、最初にお伺いするのは技術的な話ではありません。むしろ逆で、技術の話をする前に立ち止まって確認したいことが3つあります。
「AIを導入する」という決定が先にあって、それを使う場面が後から探されるケースを、これまで何度も見てきました。順番が逆になると、現場の誰にとっても得のない仕組みが出来上がります。まず聞くべきは、日々の作業のどこで、誰が、何に時間を取られているかです。
AIが得意なのは、判断基準がはっきりしている作業です。逆に、人によって判断が割れるような曖昧な工程を無理にAIに任せると、精度が安定せず、結局は人の確認作業が増えてしまいます。導入前に、今の業務のどこまでが明確なルールで、どこからが「経験と勘」なのかを分けておく必要があります。
導入して終わり、というシステムは、半年後には静かに使われなくなっていることがあります。問題は、それに誰も気づかないことです。使用状況を定期的に見る担当が決まっているか、使われていない機能を削る判断を誰がするのか。運用後の話を、導入前に決めておくと、後々の乱れを防げます。
この3つは、AIに限らずどんなシステム導入にも共通する問いです。技術の話は、この3つに答えが出てからでも遅くありません。
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